よくあるご質問FAQ

墓と方位

北向きのお墓は、なぜ嫌われるのでしょうか?
上座である「北」から下座にいるご先祖を拝む格好になってしまうからです。
北向きの石碑には正面から日が当たらず、陰湿とされてきました。
しかし現在の墓所は芝生公園のような明るいところが多く、陰湿さの点では問題はありません。
また、現実に北向きのお墓も多く存在しています。
住職様にうかがうと、「お寺のなかにあるお墓には方位は関係ありません。お寺自体が方位を考えられて建てられているからです」とおっしゃいます。
方角をあまり気にするよりも、お気持ちをこめてご先祖様を数多く参拝することのほうが大切であるように思います。
それでも北向きが気になる場合は、どうすればよいでしょうか?
2つの対処法があります。

お墓の入口をずらす
石碑はそのままに、お墓の入り口を方位のよい方向へ中心よりずらす方法があります。
ずらす程度は、5分(1センチ5ミリ)でもよいとされています。

方位除け灯籠の建立
方位除け灯籠は、火袋の下に十二支が彫刻されています。
そして全体は方位図のように円形を成すので、全方位が正面になります。
よって、方位除け灯籠を置くことで、悪方位が打ち消されます。
灯籠の高さは3尺前後、つまり約90センチです。
東向きの墓所は、なぜ良いと言われるのですか?
お墓の向きは「東南」(辰巳)が理想的であると言われてきましたが、それには特に大きな理由はありません。
昔は墓地といえばお寺にあり、東南向き以外は日が当たらず薄暗かったので、このような考えが生まれたのでしょう。
今日は公園墓地化しているところが多いので、このような考え方はあまりしなくなってきています。
西方浄土の西向きは、なぜ良いと言われるのですか?
仏教以前から、日の沈む西の彼方には、未知なる極楽浄土の世界があると信じられていました。
このような、いわゆる西方浄土の考えによって、仏様は極楽の世界に行けるのだと考えられていたからです。

お墓に関する法律

お墓と墓地に関する法律には、どのようなものがありますか?
お墓への埋葬(改葬も含む)と墓地の開設・管理などを規制するための法律として、「墓埋法」があります。
お墓は個人のものであると同時に公共性があるものです。
埋葬とは亡骸を土中に葬ること、火葬とは焼骨して埋葬されることを言います。
石材店は墓地や霊園も経営しているのですか?
石材店は墓地・霊園の経営は法的にできません。
現在、墓地・霊園の経営主体は大別して次の3種類になります。
■地方公共団体
■宗教法人
■公益法人

しばしば、石材店が霊園を管理運営しているかのような広告を見かけることがありますが、これは間違いです。
この場合は必ず先に挙げた「宗教法人」が経営主体になっていなければなりません。
その理由は、「墓地は永続的な管理が必要であり、墓地の健全な経営を永続的に確保するためには営利を追求しない公益的事業として運営されるべきである」という考えが根底にあるからです。
したがって、個人や会社の墓地経営(直接的な経営者)は許可されていません。

公園霊園などの謳い文句で募集をしている場合、どちらの宗教法人が運営しているかの確認が必要です。
宗派や将来的な事柄も確認されたほうがよいでしょう。

埋葬と改葬

埋葬をするためには、どんな手続きが必要ですか?
埋葬には、「埋葬許可証」、「霊園使用許可証」または「永代使用許可証」が必要です。

「埋葬許可証」の取得
市町村役場に行き、「死亡診断書」を添えて「死亡届」を提出し、「火葬許可証」を発行してもらいます。
そして火葬場に火葬許可証を提出します。火葬が済むと、「火葬執行済」と記入してもらえます。これが「埋葬許可証」となります。
「埋葬許可証」は埋葬する墓地のお寺や、霊園墓地管理事務所に、お遺骨と一緒に提出します。
通常は葬儀社のほうで手続きを行ってもらえますが、理解しておかれたほうがよいでしょう。

「霊園使用許可証」または「永代使用許可証」の取得
「霊園使用許可証」は公営・私営霊園の管理事務所で発行される永代使用の権利書です。
寺院の場合はお寺で管理されていて、「永代使用許可証」となります。
いずれにしても、事前に許可証を取得する必要があります。

私営霊園の場合は、条件が満たされれば取得可能です。
ただし空き墓所があるかどうかは別の話になります。

寺院霊園の場合は、宗派を問われ、住職とご相談という形になります。
ただし宗派を問われない場合もありますので寺院にご確認ください。
引越しにともなって、お墓も移したいのですが?
一度埋葬されたお遺骨を、ほかの場所(墓地)に葬り直すことを改葬といいます。

通常改葬が必要なのは以下の場合です。
■引越しにともなう場合
■他宗教に改宗した場合
■区画整理などによってお墓を移す場合
■祭祀を継承する方が途絶えてしまった場合 など

改葬をする場合、以下の手順を踏みます。
【1】受入れ先(改葬先)の寺院・霊園管理事務所から受入れ証明書をもらう。
【2】現在の墓地のある寺院・霊園から埋葬証明書をもらう。
【3】受け入れ証明書と埋葬証明書を添付して現在の墓地のある市区町村役場で改葬許可証を発行してもらう。※
【4】遺骨を現在の墓地から改葬先の墓地へ移す。

※市区町村によっては許可証発行に必要な書類が異なることがあります。詳しくは墓地のある市区町村役場にお問い合わせ下さい。

寿陵

生前にお墓を建てると縁起がよいと言いますが?
生前にお墓を建てることを寿陵と言います。縁起が良く、長生きでき、家運繁栄を招くと言い伝えられています。
奈良時代の仁徳天皇や聖徳太子も寿陵を建てました。
現代でも家運繁栄を願って生前にお墓を建立する方が大勢いらっしゃいます。
これは仏教の、輪廻転生という考えに由来しています。

石碑の移動と建替

古いお墓を建替えたいのですが、どうすればよいでしょうか?
石材店で工事は承りますが、法要が必要です。
宗派によって異なりますが、たいていは最初に魂抜き法要を行います。詳しくはお寺にお尋ねください。
また、建替・移動のあとは、なるべく早い時期に開眼供養=入魂式を行います。
宗派によっては入魂式は建碑法要となることもあります。
開眼供養は、住職にお経をあげてもらい、仏の霊を迎え入れ、生身の仏塔として供養できるお墓にするためのものです。

お墓のメンテナンス

生前お酒が好きだった故人のお墓にお酒をかけて差し上げてもよいでしょうか?
お気持ちは大変よくわかるのですが、石にお酒をかけますと黒いシミになって残ってしまいます。
なるべく石碑にはかけないでください。果物の果汁も同じようにシミの原因となります。
墓石を美しく保つにはどうすればよいでしょうか?
日常的な清掃は、柔らかいタオルと金属製でないタワシで行ってください。
金具や硬いブラシで擦ってしまうと、石碑を傷つけ、その傷跡に汚れがたまって黒ずんでしまいます。
十年くらい経つと墓石には水垢がこびりついて日常的な清掃では落とせなくなってきます。
そのときは石材店に専門的なクリーニングをご依頼ください。